aptX Adaptive、TrueWireless Mirroring対応／完全ワイヤレスイヤホン AVIOT「TE-D01gv」

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2020年7月17日、AVIOTからaptX Adaptive対応の完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01gv」が発売されました。市場価格は9,900円前後です。

Bluetoothコーデック

Bluetoothのコーデックは、SBC、AAC、aptX、aptX Adaptiveに対応しています。注目は「aptX Adaptive」に対応している点。「aptX Adaptive」は279kbps〜420kbps間の最適なビットレートに可変することで、通常のaptX（352〜384kbpsに固定）と比較して、接続安定性と低遅延を確保しているようです。

イヤホン単体で最大連続11時間の再生が可能。但し、コーデックがaptXやaptX Adaptiveの場合、2～3割程度再生時間が短くなります。

「aptX Adaptive」はSnapdragon 855から標準搭載されますが、実際に使用出来るかどうかはスマホのベンダー側が対応させるか否かによります。「AQUOS R3」は対応ですが、「Google Pixel 4」は非対応です。

また、Snapdragon 865の「AQUOS R5G」は対応ですが、「Galaxy S20 5G」は非対応です。

さらに言えば、Snapdragon 855、865である必要はありません。Snapdragon 720Gの「Xiaomi Redmi Note 9S」も「aptX Adaptive」に対応しています。下記は「TE-D01gv」と接続させた「Xiaomi Redmi Note 9S」のBluetooth設定画面です。「aptX Adaptive」表示が確認出来ます。

ちなみに、価格.comの製品スペック情報では「aptX HD」にも対応となっていますが、これは表記ミスで実際は非対応となります。

「QCC3040」「TrueWireless Mirroring」

2020年3月にQualcommがSoC「QCC514x」と「QCC304x」を発表。「TE-D01gv」は「QCC3040」を搭載しています。この、「QCC514x」と「QCC304x」の最大の注目点は、左右同時接続方式の「TrueWireless Mirroring」技術が採用されていること。

左右同時接続と言えば、「TWS Plus」がありますが、こちらは右のイヤホンと左のイヤホンの計2台がスマホとペアリングされ、スマホからそれぞれ右と左に別信号を送るという技術でした。

一方「TrueWireless Mirroring」はあくまでペアリングは右若しくは左の「親機1台」のみ。もう片方は「スマホと繋がっている親機の信号をミラーリング」して接続となります。そして、例えば親機のイヤホンを外した場合は、即時にミラーリングしていた方のイヤホンが親機に切り替わる、という説明がなされているようです。

技術的なことなので私も理解は難しいですが、要はどちらも「左右同時接続方式」で、「TrueWireless Mirroring」が「TWS Plus」の改良進化版です。また、スマホの設定画面上で特に「TrueWireless Mirroring」表記はされません。

また、左右同時接続ですが、「TWS Plus」のペアリング台数は2台（右と左）、「TrueWireless Mirroring」のペアリング台数は1台となります。さらに、「TWS Plus」はスマホ、イヤホンともに「TWS Plus」に対応している必要がありましたが、「TrueWireless Mirroring」はイヤホン側で対応していれば（SoC「QCC514x」と「QCC304x」のイヤホン）、どんなスマホでも「TrueWireless Mirroring」が可能、ということになっています。

TWS PlusのBluetooth設定画面（参考）

参考までに「TWS Plus」対応、「aptX Adaptive・TrueWireless Mirroring」非対応の「TE-D01d」と、「TWS Plus」対応の「Xiaomi Redmi Note 9S」を接続させた場合のBluetooth設定画面を添付します。「TWS Plus」ですので、左右別々にペアリングとなっています。

遅延について

遅延測定テスト等で確認しても、当然ではありますが確実に遅延は発生しています。ちなみに、「Xiaomi Redmi Note 9S」にSONYのLDAC対応ネックバンドヘッドセット「WI-H700」を接続させて、「TE-D01gv」と比較すると、「TE-D01gv」の遅延の方が若干大きいです。